スキップしてメイン コンテンツに移動

[報告]『日本名曲アルバム』スペシャルコンサート2017 [告知]

毎年のように事後報告となり、ブログもまったく更新していないのですが、、、先日5月21日(日曜日)もう3回目となる日本名曲アルバムコンサートが昭和音楽大学テアトロ・ジーリオ・ショウワで行われました。

今回は8つの合唱団で、それぞれ4団体にアレンジした曲(過去収録した曲含む)を歌っていただきました。

(登場順)
<Chor Stella>
収録でも好評だった「いちご白書をもう一度」をカルテット+合唱のスタイルで。今まで「あなた」「枯葉」「もしもピアノが弾けたなら」「川の流れのように」「恋人よ」「ベサメ・ムーチョ」「雪が降る」「悲しき願い」最近では「竹田の子守唄」など(もしかしたら抜けているものが、、、)Stellaでは恒例のアンサンブルとなりました。最初はアレンジに行き詰まりながらのアイディアだったのですが、何よりそれぞれソリストとしても活躍されている皆様に助けられながらも、Stellaといえば!というアンサンブルになってとてもうれしいです。

<杜の音シンガーズ>
昨年に引き続き今年も3曲歌っていただきました。「グッド・ナイト・ベイビー」は過去収録したものからの再演ですが、少し合唱部分修正しています(ほとんど聴感上変わりないと思いますが、若干歌うパートがシンプルになっています)オープニングのすべてアカペラ部分から始まる難しいアレンジなのですが、さらっとこなしてしまう杜の音すごいです。。。新アレンジとして「まつり」「花束を君に」の2曲。「まつり」は今回コンサート用に急遽追加アレンジがあり、コンサート中のインタビューにもあったように「ソイヤ」とか「ハッ!」(ドッキリマーク重要です)という合いの手があるアレンジに(みなさんとてもいい声での掛け声なのですが、意外ときちんと楽譜上にはリズムが書かれていて、、、自分が歌うと思うと絶対緊張して歌えない自信があります。。。)

「花束を君に」は昨年に続いて朝ドラからのラインナップ。リハでも話していたのですが、宇多田ヒカルさんやドリカムという天才、、、の登場により、日本語とメロディの強拍をずらすテクニックが多用されています。(例:「ことば」という単語だと、「こ(強)-と(弱)-ば(弱)となり、普通であれば「こ」を一拍目にしたり、高音にしたりしてメロディ作曲しますが、「花束を君に」では「こ(弱)-と(強)-ば(弱)」と歌う箇所があります)
昔の童謡唱歌にはなくやり方によっては(いわゆる作曲法)では避けるべきことなのですが、この天才の方々の手にかかるとかっこよくなってしまいます。ただアレンジ大変です(笑)そして歌っていただく時にハーモニーを構成すると、歌っていただくラインが普段よりも不自然になりがちで、、、なかなか聞いて派手な曲ではないのですが、是非オンエアでは細かな歌い分けや、ハーモニーに注目していただけると嬉しいです。

昨年に引き続き指揮の横山さん、そして昨年はharmoniaで「川の流れ」の名演してくれた山中さんがピアノでした!また是非是非お二人に演奏していただきたいです!

<昭和音楽大学>
今年は「襟裳岬」の再演でした。全体の時間の関係で残念ながら1コーラスカットとなってしまったのですが、、、すべて暗譜で素晴らしい演奏でした!「襟裳岬」は森進一さんのイメージがかなり強いと思うのですが、、、メロディライン自体(特にリズム)が難しく、特に合唱で一緒に歌うと(その中でアレンジも加わり)本当に歌いづらい曲だったと思います。最近の収録でも小林旭さんのメドレーやGSなど、元気あふれる皆さんにまた歌っていただける機会がありますように!

<harmonia ensemble>
今年もアンコール(全体合唱)前の最後の曲として「千の風になって」を歌っていただきました。残念ながらほとんどリハなどに立ち会えなかったのですが、イントロをカットしていきなりのアカペラから、後半のオブリまで、盛りだくさんのアレンジを見事に演奏していただきました。「千の風になって」は実はharmoniaのみなさんと番組で初期に、秋川雅史さんご本人とのコラボ曲でも歌っていただき本当に懐かしい1曲です。考えてみると番組も5年目、harmoniaの皆さんにはもう相当な数のアレンジを歌っていただいたことになります。。。
(あ、たぶん「千の風になって」は第一回かもしれません。。。ということは指揮の福永さんも当時は歌っていたかも、、、そしてたしかまだ番組創成期で今のようにピアニスト1人ではなくバイオリンやゲストの方によってはカホンやアコギなども加わってのアレンジもあった覚えがあります)

ということで今年もたくさんのお客さんに楽しんでいただいた「日本名曲アルバム」コンサート。レギュラーは下記の時間で放送されています。最近は番組アレンジャーとしては6人。初期よりも曲数は減ってはいますが、思いを込めてアレンジいつもしております。是非楽しんでいただけたらと思います!

BS-TBS「日本名曲アルバム」
毎週火曜夜7時
http://www.bs-tbs.co.jp/meikyoku/

ちなみに、、、今年は「公式ガイドブック」なるものがコンサートにて発売されました!(ちなみに相当お得なお値段だそうです、、、)内容は合唱団のみなさん、指揮やピアニストまでのプロフィール、そして番組アレンジャーの座談会も、、、表紙はこんな感じでした。



あ、これは愛猫です。。。表紙は



それではまた。

i.inoue

コメント

このブログの人気の投稿

Metric Modulation

あ、小難しい話であるだけじゃなく、たぶんまだ書きながら整理しているので、非常に読みにくい文章になること必死です。 (先日夜中に一時的にアップした内容を、管理人が自分のために記録、メモしておきたいのが目的なので) どうか音楽に少し興味のある方、算数好きの方、もしくは暇な方。お付き合いください。お忙しい方はすっ飛ばして、最後の写真にGO!です。 さてタイトルの"Metric Modulation"音楽用語で、結構マイナーな言葉です。Modulationっていうのは普段は転調とかに使う単語なのですが、Metricという文字が頭に付くことにより、ようはリズム上の転調=テンポチェンジの一種なのです。 専門的な説明はググっていただくことにして、簡単に書けば、普通テンポ(曲の速さは)は倍のテンポになったり、半分のテンポになったり、もしくは少し速く、少し遅くというのが一般的なのですが、基本的な速さは変えずに(要は最初に設定し、スタートさせたメトロノームは変えずに)ビートの感じ方で、テンポ表記を変えて行こう。というものです。 確かElliott Carterあたりのまだ最近に定義された言葉のはずです。よくフィールの変化などで、後記に出てくるようなシャッフルフィールなどはJAZZでよく使われるテクニックではあるのですが。 このMetric Modulationとかはアメリカの音大作曲科の入試課題で出される典型的なものの一つで、覚えている限りでも5年くらい前に、それこそElliott Carterか誰かの記念年でone night assignmentとして出されていました。ちなみに管理人の時の入試は、Stravinskyの記念年でAgonのような、Meter Change(拍子変化)を利用した曲を作るのが課題でした。(たまたま記念年なのは、入試を作っていた自分の恩師(制作者談)。もちろん学校によって出題意図は違います。ただMetric Modulationに関しては複数の音大作曲科で出題されています) 閑話休題。 先日夜中に悩んでいたのは、それこそMetric Modulationを使うつもりではなかったのに、結果的に同じような計算をしなくてはいけなくて。。。というものでした。 状況としては - 4/4で四分音符=144で曲を

自己紹介〜右欄からの続き〜

<自己紹介> (続き) - 作曲 天童よしみ「母と娘の生きる歌」作曲・編曲 (2017) 天童よしみ「歌であなたに伝えたい」作曲・編曲 (2017) - 劇伴作曲 「フロンティア(NHK BS4K)」作編曲・音楽制作(2023-) 「究極ガイド 2時間でまわる☆☆☆(NHK BS4K8K)」 作編曲・音楽制作(2023-) 「コズミックフロント(NHK BSプレミア)」作編曲・音楽制作(2021-2023) TBS「ブルーピリオド」音楽(作曲・編曲) (2021) 「コズミックフロント☆NEXT(NHK BSプレミアム)」作編曲・音楽制作(2015-2020) 「コズミックフロント(NHK BSプレミアム)」作編曲・音楽制作(2011-2015) 日本テレビ音楽ライブラリー(2012) 「霧に棲む悪魔(CX系)」音楽制作(2012) アルソアワールド2012 創立40周年記念 オーケストラ音楽作編曲(2012) BS日テレ「新説 歴史法廷 本能寺の変に異議あり!」テーマ音楽(2012) スカパー他 アニ メーション「ロボットガールズZ」音楽制作  (2012) - 作編曲 日生劇場ファミリーフェスティヴァル「アラジンクエスト」 (2024) https://famifes.nissaytheatre.or.jp/2024aladdin/ - 編曲 (敬称略) 古武道・妹尾武・藤原道山・ゴスペラーズ・北山陽一・ 中村滉己・ 藤原道山×SINSKE・天童よしみ・山内惠介・HYDE・VAMPS・坂本冬美・沢田亜矢子・ジャニーズWEST・岡幸二郎・高樹澪 ・平松愛理 ・コアラモード.・彩・辻井伸行・荒絵理子・Il Devu・シュガーシスターズ ・泰葉・ NBAバレエ団・狛江夢コンサート・音名オーケストラ×海上亞佑巳・狛江市吹奏楽団×ハロミーヤ・Bassoonable 東京フィルハーモニー交響楽団、神奈川フィルハーモニー管弦楽団、パシフィックフィルハーモニア東京、大阪交響楽団 (TV) NHK「うたコン」 (2024) NHK「名曲アルバム」《シェルブールの雨傘》(2024) BSTBS「 新時代の歌姫!丘みどり熱唱SP~演歌・ジャズ・洋楽からJ-POPまで」(2024) NHKBSP/BS4K「映画音楽はすばらしい!Ⅵ」 編曲(2024) NH

Finale 25

久しぶりのソフト関係のお話。 Finale(楽譜制作ソフト)を使い始めて15年?高校の頃に「Overture」を使い始めて楽譜ソフトデビューをかざり、その後留学先で「Finale」に移行してたぶん一番長くつかっているソフトかもしれません。 今まで「2008」や「2010」など年代でバージョンアップしていたのですが、25回目のメジャーチェンジで「Finale 25」なんだとか。まずアップデートにあたって (※Mac OS X 10.9以前のOSではお使いいただけません) の一文字が。その為これまた5年ぶり?にOSXをアップデート。色々と結局これだけで半日がかり。無事にOSXもFinale25もインストールして、、、個人的に気になった機能(Finale 2014は日本語版を少し使っていたのですが、慣れないこともあって結局Finale 2012英語版を使っていたので、ここからの新機能とご理解ください) ・臨時記号の扱いについて これはもしかしたら2014から修正されているのかもしれないのですが、、、同小節内で臨時記号が発生した場合(例:in Bbで、Aの音がAbになる)今までレイヤーが変わっても常に臨時記号が発生していたのですが(レイヤー1でもレイヤー2でもAbのフラットが二重に表記)これがなくなり、また途中でAbの音を変更したりしてもアップデートしてくれます。かなり地味ですが、これでより臨時記号の落としやミスプリが減るのでありがたいです。 ・〔移調楽器を実音でMIDI入力〕 これはこれから使ってみます(今まではSaxなど移調管でも打ち込みの際とプレイバックで異なる) ・スクロール表示とスタジオ表示時の画面上部への小節番号バー表示 これも地味に嬉しい機能。まだ楽章またぐような長い楽譜を制作していないのですが、常に小節番号がわかりやすく表示されます。 ・[注意]コピーの際の音域について 作業しているときにあれ?と思ったのですが、デフォルトで "Respect Instrument Ranges when Copying or Changing instruments" というのがオンになっています。これはFinaleが勝手に判断して音域を、コピー先の楽器の音域に合わせて変更してくれる機能です。これがオンになっ